コロナ禍により、多くの人の働き方が大きく変わりつつあります。
コロナ禍までは、多くのサラリーマンが1社依存、満員電車を我慢して通勤、毎週多くの残業をして帰宅という言わば昭和の負の遺産の様な働き方をしていました。
しかし、コロナ禍により急速にテレワークが広まり、大企業での働き方が、満員電車による通勤、何故かピーク時を揃えるランチタイム、大量の無駄な会議、社内決裁、働かないとりあえず会議だけやろうとするおじさん達、といった無駄の塊だっということが白日の下にさらされつつあるように思います。
また、このタイミングで副業を始めてみている人も水面下ではかなりいると思われ、今後、より会社に依存しない個人の時代への進みが加速していくと思われます。
YouTubeなんて正にその典型ですね。
そのような流れの中で、「ギグ・エコノミー」という新たな労働・経済形態が現実味を帯びて来ています。
今回は、この「ギグ・エコノミー」が何を意味するのか、ギグ・エコノミーの中で僕らはどのように戦略的に生きていけば良いのかについて、ご紹介します!(ボリュームがあるので3部に分けます!)
ギグエコノミーって何?
ズバリ、「音楽の即興セッションの様に、独立したスキル有識者が集まり仕事を推進する様な働き方、また、それにより成り立つ経済形態」のことです。
具体的な変化としてどのような変化が起きるかと言うと、例えばあるシステム開発の案件があったとすると、プロジェクトメンバの外注比率がめっちゃ高くなるよ、外注先は個人事業主が殆どだよ、ってことです。
トヨタ社長が発言して話題になったように、既に終身雇用制度は完全に崩壊しています。
必要な能力が急速に移り変わりゆく市場において、現在の多くの日系企業のようにゼネラリストを大量に抱えても、何を価値を生み出せない、つまりは衰退していくだけなんですね。
正社員は、福利厚生や厚生年金の保険料の肩代わり、職場の確保や光熱費消耗品費等、抱えているだけで大量のコストがかかっています。
今後、正規社員が絞られていくのは当然の流れなんです。
僕らはギグ・エコノミーの中で生きる術を学ばなくちゃいけない
今正社員の方だったら、「え、じゃあ正社員でいるために何としてでもしがみつかないと」と考えられるかもしれませんが、そもそもの発想の転換が必要です。
僕らが考えるべき論点は、「ギグ・エコノミー」化する労働市場の中で如何に働き、成功するかです。
時代の流れには誰も逆らえません。
そしてそもそも日本の終身雇用制度自体、日本史上類を見ない特殊な条件で成り立つ雇用形態です。
時代は変わります。
個人に目を向けた時に重要なのは、如何に変化をいち早く変化を察知し、戦略を立て、生き抜くかです。
では、具体的にどう生き抜くかについて、まずは「よりよい仕事を得るには?」の観点で、3点ポイントをご紹介します!
「よりよい仕事を得る」ポイント①みずからの成功を定義する
働き方の個人化に伴い、成功の尺度もより個人に沿った形で見直していく必要はあります。
これまでは、「仕事で沢山稼ぎ、稼いだお金で家、車、より高級な物を買う」ことが幸せの標準的な基準でした。
確かに自分もここ最近までは疑うことすらなくこの価値観の下で生きてきた気がします。物の消費欲が満たされた今、これからは「如何に自分の価値を発揮するか、また、情熱に従うか」といったより個人的なミッションに従った価値感に変遷していくと予想されます。
そうなった場合、僕らは世間でマスメディアが提示するプレタポルテ的な価値基準ではもはや充足することは出来ません
。どうすべきか?地道ですが「そもそも自分にとって成功とは?」「どんな価値や関心亊のために行きたいか?」「良い仕事とは何か?」といった問いに真摯に向き合い続ける必要があるのです。
「よりよい仕事を得る」ポイント②働く場を分散させる
ギグ・エコノミーでは、案件の獲得、継続は非常に流動的になります。
それは、物理的に複数案件に関わるという意味でもありますが、自分の情熱や関心が時系列的に変化するということも大きな理由です。
先月まであんなに面白かった仕事が、何かの出会いや本の言葉により、急に興味を失うかもしれません。
そのような変化は避けるべきものでもなく、自然なものです。
そのような変化を前提に、今は特定のスキルや興味を元に仕事をしていても、次に興味が移りそうなこと、他に興味がありそうなことに、片足を突っ込んでおく、具体的にはコミュニティへの参加やパートで仕事を受け持つ、といった対策が必要です。いわゆる「ギグの分散化」です。
「よりよい仕事を得る」ポイント③デジタルマーケティング的人脈作り
人脈作りが重要なのは言うまでもないでしょう。
では、ギグ・エコノミーにおいては、どのように人脈を作れば良いのか。
これまでの異業種交流会への参加やパーティーへの参加の様なレガシーな方法ではなく、デジタルマーケティング的な人脈作りが有効になります。具体的には下記の2点です。
インバウンド型人脈づくり
人を引き寄せるコンテンツ作りによって人脈を作ります。書くのが得意だったら、ブログや出版物の執筆であったり、話すのが得意であったらYouTubeやTED等のパブリックスピーキングでの発信、外交的な方はイベントの主催等、人が集まる何かを作り出すのです。
アウトバウンド型人脈づくり
あらゆる媒体を駆使して市場にメッセージを売り込む戦略です。例えば、特定の団体への参加や、Facebookの積極的な友達申請等による人脈作り、自分を売り込むポートフォリオや名刺の準備等です。
このように、ギグ・エコノミーでは会社の肩書きではない、その人のスキルやキャラクターによる人繋がりを再構築する必要となるため、より戦略的な人脈作りに取り組む必要があります。
最後に
人によっては、「そんな安定の無い働き方は嫌だ!」と思われるかもしれません。
ただ、時代の流れとして、間違いなくこの方向に進んでいくことは疑いがないと思います。
また、安定と引き換えに、僕らは働き方の自由を得られます。ですので、僕はこの変化は非常にポジティブなものと捉えています。
もしかすると、10年後には「満員電車で毎日必死に通勤し、9時5時+長時間労働を前提に一生一つの会社で働く」という価値観自体、若い人には信じられない程昔話になっているかもしれません。
是非ギグ・エコノミーの働き方に興味を持って頂けると幸いです!
今回は書ききれなかったその他の戦略についても、別途記事にしたいと思います!