【IT】SIerで働くことで得られるスキルとは?【就活】

この記事では、下記のような疑問をお持ちの疑問を解消していきます。

想定読者
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・SIerでSEとして働くことで身に付くスキルは何なんだろう?プログラマーとは違うのかな?

先日の記事で、IT業界に興味を持っている学生や社会人の人が、、就職先にSIerを選ぶには注意が必要、という記事を書きました。ただ、腐ってもIT業界ということで、実際長年働いた身として、何がスキルとして身に付いただろう?という点を振り返ってみました。

私自身、SIerに務めた経験があるにも関わらずプログラミングを1から勉強している身である通り、「手に職」を付けるという点ではやはりスキルが身に付きにくい業種であることは間違いない。ただ、振り返ってみると、いくつか「SIerならでは」の経験もあったかな、と思い直しましたので、ご紹介したいと思います!

大規模システム開発経験が積める

SIerというのは、基本的に企業の大きな開発案件に携わることが多いです。開発規模としては、数千万円から数億円、さらに巨大になると○○百億円規模という案件もあります。例えばClowdWorks等を見ると、企業のホームページ制作の案件が、2,30万円単位でありますから、如何に大きな規模か分かりますよね。そのような大規模なシステムの開発に携わる経験を管理者の立場で積めるのは、SIerならではかと思います。

大規模システム開発案件の中には、日常で使うサービスの裏側を動かしているシステム等も多く、「裏側はこうなっていたんだ」という勉強になることも多々あります。また、普段ニュースで「~システムがダウン」のような記事を見る度に、現場の慌ただしい様子が目に浮かんでくるようになります笑。ただ気を付けたいのは、大規模システムになればなるほど、自分の担当が部分的になっていってしまうという側面もあり、「~システムの~DB(データベース)の管理が仕事」といったやりがいを感じるのが難しい仕事になってしまう場合も多々あります。

目次

ITについて広い知識が身に付く

SEになると、自分でモノを作る経験は積めないのですが、お客様とシステムの要件定義をしたり、一部設計書を書いたり、プログラマーが作ったコードをレビューしたりするので、ITについて、幅広い知識は身に付きます。また、勿論PCでの作業が多いので、Microsoft Officeについてはショートカットも含め熟達しますし、システムのアプリ、ミドル、インフラといった概念や、世の中のITサービスのデータがどのように流通、管理されているかについても学ぶことが出来ます。SEにありがちですが、「これ」というスペシャリティは中々身に付きつらいのですが、ITについてはとりあえず全般的な知見がある、という状態にはなれます。

色々な業界について学べる

また、これは会社や配属先に依存しますが、色々な業界のお客さんと仕事が出来る点は魅力の一つです。システムを作るためには、即ちその業務について熟知する必要がありますので、必然的にお客さんの業界、業務について、学ぶ必要が出て来ます。人によっては面倒だと感じられるかも知れませんが、色々な業界の仕事について、裏側まで含めて勉強出来ると、より世の中のサービスや商品について知ることが出来て、かなり視野が広がります。

また、お客様先に常駐して働く場合、世間では余り良い様に言われてはおりませんが、まるでその会社に転職したかのように働くことが出来ますので、個人的には非常に面白い経験でした笑。同じ業種でも、やはり会社毎のカラーがあり、それがそのまま商品の個性として表れているものなんですよね。

最後に

このようにSIerで働いた場合でも得られるものはありますが、でもやはり、将来独立を考えるなら、「手を動かせてナンボ」というのが僕の結論なんですよね。いくらスケジュールをきっちり管理出来たり、PowerPointで要件を整理出来たとしても、モノが無ければそれ以上どうしようもないですからね。日系のSIerに務めていた経験で感じたのは、SI業界はよく言われる多重下請け構造が蔓延していて、何故か特に技術も無くITにも明るい訳ではないSEが頭を握っていて、実際に技術のある人が少し下に見られがちな業界特有の歪みみたいのがあるんですよね。実態は、勿論SEも作る人もピンキリなのですが、アメリカだともっと技術者の立場が高いという意見もあり、個人的にもその方が健全な状態だと思います。

今年から小学校でもプログラミングが始まり、今後プログラミングが出来る人口が圧倒的に増える時代が来るかもしれませんが、まだまだ直近5年位は圧倒的に技術者が不足、つまり技術者になれば高給を稼げる可能性の高い時代が続くと思われます。その意味で、個人的にはSIerより、実際にコーディング経験できる、Web系やベンチャー企業にプログラマーとして入社する方が、ポータブルなスキルを得られる意味で、長期的に見たら良い選択肢なのではないかと思う訳です。

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